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創造立志伝レビュー。
三国志13がアレだったから非常に迷ったんだけど、創造ならシリーズ重ねているし大火傷はしないだろうと判断。
投稿時のプレイ時間は30時間くらい。家臣と大名で2回ほぼクリア程度。


●良いところや特徴的な部分
・武将プレイ
今までのように大名だけでなく武将個人プレイできるようになった。
大きく分けると大名、城主、城代、家臣の4つの地位がある。

特徴的なのが家臣になると貰える領地。
自分だけが関われる城のようなもので、施設を建てて石高商業兵舎を上げることができる。
まずはここを育て上げて昇格を目指していくのが家臣プレイの基本となる。
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この身分(と城代)では合戦が起こると戦場にワープするかのように召喚されると言う今までにない戦闘の入り方になる。
敵味方ともに1~2部隊で兵数も少なかったりと一家臣の視点から見た戦いを再現している。
これらのおかげで身分も能力も低いから全然仕事も戦もない……となりがちな武将プレイの問題点を解決している。

城代は前作までの城主のようなもので城一つをほぼ自由に弄ることができる。
城主は今まででも同じ用語はあったがそれとは少し違って軍団長と言ったほうが正しい。(軍団長は今作でも別にあるんだけど)
大名はやること自体は今まで通りなのだが、やることが大幅に増えているので忙しさは段違い。
もちろん昇格を断って家臣のまま領地に引きこもることも可能。あれ?アプデするまで断れないゲームがどこかにありましたね

城主以上ならば城や部下ごとまとめて独立や寝返りが可能。
↓突然自軍の中に敵の城ができたと思ったら 松 永 久 秀 !
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・内政の大幅増強
わりとシンプルだった内政部分が大幅に変化。
最大の違いは拡張から変化した進出での箱庭内政。
今までの拡張はあくまで限られた範囲の中で広げていたものが今作ではかなり自由に区画を広げられる。
施設もすべての施設の中から自由に建てられるので自由度が高い反面どこをどのように発展させていくかの方向性を前作以上の求められる。
城同士が近いと敵味方問わず区画の取り合いになることもある。
↓織田さんのようにあまりに城同士が近いのも考え物に。これもう(どこの城の区画か)わかんねえな。
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石高商業兵舎を上げていくシステムはそのままだが、それぞれが6つのパラメーターに細分化された。
統率や武勇が参照されるものもあるのでそれらが高い武将は内政でも活躍できるように。

全体的には死にシステムが減ったと言う印象。
使い道が限られすぎていた設営は小さい集落を作って人口増ができる要所に変更。
築城は場所によってはかなり建てることに意味合いができ、修復は攻城戦の存在で優先度の高い重要コマンドに。
存在する理由すらわからなかった撤去コマンドすら別の城のために周囲の区画を確保すると言う意味で使い道が生まれたほど。
これらのおかげで速攻侵攻至上主義だった今までと違って、耐えて内政を頑張ると言うのも現実的になった。
その他変更点は多数あるが書ききれないので割愛。

・合戦
コマンド名が会戦から合戦に変更。
今までは野戦オンリーだったのが攻城戦が追加された。
門や櫓の存在や城の中で挟み撃ちにするなど敵の侵攻を大きく阻むことができる。
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明確に守備側が有利になったことで城の改修で耐久を上げる意味合いが非常に大きくなった。
海戦も追加されたけど水上での戦いが少ないのでまだやってない。

その他に武将視点と言うのも追加された。
主人公の武将のみ操作可能になり、陣形の変更や突撃・斉射を使って目の前の相手に集中して戦いを仕掛けると言ったもの。
「無印の会戦を仕様変更して局地的に使えるようにしたもの」と考えるとしっくりくるか。
武将プレイがされた今作らしい追加点とも言える。
通常視点ではほぼ今まで通りの操作性で全軍の指揮ができるので無理に使わなくてもいいのもありがたい。


・戦国伝はかなり充実
パッケージにも載ってるだけあって真田幸村もとい大阪の陣関連はイベント豊富。
1ターンの間に3~4回もイベントが入ることもあるくらい。
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・戦闘や外交でCPUが良くなった
CPUが信用を一切無視して好き放題に外交が行える理不尽外交が廃止?緩和?
まだ確定ではないけど、少なくとも今までのように「同盟国以外すべて敵」のような援軍の嵐は確認されなくなった。
ほぼ敵対勢力から組まれるしかなくプレイヤー側にマイナスにしか働いていなかった連合も他勢力から頼まれて盟主になることもできた。
合戦でもPK初期のようなバグレベルのアホな動きはなく、それなりに歯ごたえのある戦いが楽しめる。


●悪いところや気になったところ
・CPUのクソ内政
CPUの城を見てみると適当な施設が適当に建てられているだけで今作の内政システムにまったく適応できていない。
全国すべてがそういう状態なので金がないからそうなってしまったとかじゃなくて、そもそもそういう思考が一切されていないと思われる。
それにもかかわらずCPUは奨励(金使って上位施設を建てられるようにするコマンド)を最高優先度でやるみたいで、つまるところ「どん判金ドブ」
実際には無印もPKもCPUの内政はガバガバだったんだけど、内政の自由度が上がってしまったせいでプレイヤーとの差が広がりすぎてしまったと言うのが正しい。
まぁ弱めの勢力で強大な勢力に立ち向かえる可能性があるので一概にマイナス点とも言い切れないが。


・大名プレイがきつい
全城を見なければならず、更に外交を始めとした大名にしかできないこともあるので資源が厳しすぎる。
CPUに対して城を与えることができるシステムもあるが、上でも書いたCPUの頭が悪いのは当然自軍も同じことなので任せるメリットが感じられない。
大名は領地がないので収入も少ない。デカい勢力の場合はヘタすると複数個の城を持った城主の方が楽なくらい。


・家臣プレイだと単調になりがち
基本的に家臣だと領地から出ることがなく引きこもり生活をおくることになる。
意識しないといつもの全国マップを見ることすらないので別のゲームをやってるような感覚にすら陥る。
淡々とこなされた依頼をこなしていくだけでイベントのようなものもないし、他の武将に自分から会いに行くことすらできない。この辺は三国志13にすら劣る。


・配置編集や新規勢力追加ができない
PKでは普通にできたことがなぜできなくなってしまったのか……
特に配置編集とランダム配置ができないのは痛い。
初期配置だとどのシナリオでも織田無双が確定なのでリプレイ性が激しく落ちてしまった。


・戦国伝が難しい
幸村で始めて大坂の陣を辿っていくのは真田丸にホイホイ釣られて買った人は絶対クリアできないだろうってくらいには難しい。
まぁ史実が絶望的な戦力さだったので当たり前っちゃ当たり前なんだけど。
セーブのタイミングくらいは戦闘終了後じゃなくて戦闘開始前にしてほしいと思った。


・合戦時に部隊を移動させるときのみ異常に重くなることがある。PS4再起動で直ったけど。
・合戦のときに通常視点でも部隊が勝手に動いたり戦法を使うことがある。
・鉄と木材が売れない。序盤は不足、中盤以降はダダ余りで両極端。

●総評・感想
PKが無印からの進化ならば立志伝はPKからの変化と言ったところ。
用語や見た目は似ている部分が多いもののプレイ感は大きく変わっている。
ただ、さすがに創造シリーズを重ねているだけあって地盤は固まっているので安定はしている。
方向性はちと違うがPKPKだと思っていいでしょう。自分的にはPKよりはこちらがオススメ。

ただしやること・考えることが多いので初心者向けとは言いがたい。特に大名。
創造シリーズをやっていて基本を知っている自分ですら何やればいいのか迷うことが多々あるくらい。
ただ、家臣プレイならばそうでもないので出世して少しづつやることが増えていって……と言う手順を踏めるのでそこまで問題でもないとは思える。

適当評価:☆☆☆☆☆

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