よるのないくに 購入。そしてレビュー。
同時期の百騎兵・ザナドゥと迷ったけど、ザナドゥはVITAオンリー、百騎兵は体験版でイマイチ惹きつけるものがなかったのでスルーでこちらに。
クリアまでは15時間くらいかな。
●良いところ
・グラフィックは良い
キャラのモデリングは良くてPS4のスペックのおかげか動きもヌルヌル。
この辺は美少女を売りにするだけはあって高品質。
そして、デカい。揺れる(意味深)
衣装に関しても痴女かと言わんばかりのものもあるが、それをネタにしたようなイベントは存在せず当人たちは至極真面目なのが良いのやら悪いのやら。
・アクション
弱強特殊の3種類を組み合わせて戦う。有り体に言えば無双系。
しかし本人よりも従魔の方が明らかに強いのもあって指示出しメインの共闘ものとも言える。
基本的に多数対多数なので一人で淡々と戦うよりは華がある。
わらわら湧いてくる敵を一掃できるところは無双に近い爽快感がある。
・従魔の種類ごとに性格付けがしてあり、おしゃべりイベントもある。
登場人物が少なく、共に戦ってくれる人間キャラもいないこのゲームではキャラよりもよっぽど愛着がわく。
・音楽は良好。
・ロードや読み込み、処理落ち等はほぼなく快適。
●悪いところや気になったところ
・ヌルゲーから鬼畜ゲー
武器や従魔を使い分ける必要性がほとんどなく、戦術的なものが必要とされる場面がほぼない。
基本的にボス雑魚問わず適当に殴り続けるだけでほぼ苦戦せずに終わる。
と、本筋に関しては9割以上がヌルゲーなのだが、ラスボスになると唐突に難易度が上昇し、クリア後のエキストラのボスは異常な高難易度になる。
それも工夫や戦術でどうこうなるものではなく理不尽なタイプの難しさで頑張って倒そうと言う気すら失せるタイプ。
・アーナスが弱すぎる
従魔に比べて単純に能力が低くて変身以外の特殊能力もないので普通に戦力外。
そして従魔が死に放題なのに対してアーナスは死んだら即終了なので必然的に防御系アクセで固めて逃げ腰が基本になってくる。
攻撃系アクセで固めれば戦えなくはないがダメージそのものは結構高めなので常に死亡の危険性が出てくる。
見た目に反して「騎士とお供の従魔」じゃなくて「従魔に守ってもらうお姫様」と言った方が正しい。
従魔に関しても種類はそこそこいるのだが初期従魔がかなりバランス良く万能なのでそれだけでほぼラストまで行けてしまう。
レベルによる成長の度合いも大きすぎて育っていない従魔を戦闘に出して育てるのも難しい……ってかめんどくさい。
・ストーリー
世界の命運がかかった大事なのに数人の登場人物とホテルの一室のみで話が進んでいくので非常にこじんまりとした印象を受ける。
そして、夜にしか出歩けないのでよるのないくにならぬ「よる(しか)ないくに」。
昼間行動や設定なんかを見ると一応昼間は普通の生活が行われているみたいだけどそれらは一切表現されない。
更に言えばアーナスとリュリーテス以外本筋に絡むイベントがないので存在する必要すらない。
話の流れも「再開→喧嘩→仲直り→リュリーテスを守るためにラスボスぶっ倒す!」と言うだけ。
ご丁寧に公式サイトにおおまかなあらすじが書いてあり、なんとそれだけでラストまでのストーリーがわかってしまう。
・金の使い道がない
装備の種類だけは無駄に豊富なのがアダとなって、買ってもすぐに強いのが手に入って型落ちするので拾ったもので十分。
交易品は金と時間がかかって役立たずなアイテムしか手に入らないクソシステム。
対して血はレベルアップに買い物にと使いまくるので常に足りない。
・闘技場がつまらない
強い敵と戦うと言うより課題をクリアするタイプ。
序盤はほぼチュートリアルで退屈、後半はLvが足りないと無理なものが多い。
普通にやると最低評価の星1になるばかりで報酬もショボいのでやる気が失せる。
良く言えばやりこみがいがあるとも言えなくもないが……
・アクションは軽快なのにジャンプがない。
・大マップがないので目指す場所などがややわかりづらい。
・中身関係ないが公式サイト重すぎて非常に見づらい。
●総評
とにかく単調だが簡単なので誰でもクリアできる……と思わせておいてラスボスで難易度が急上昇するのでそれすら当てはまらない。
クリア後のエキストラでおもしろくなるかなと思ったら斜め右の方向に難易度が上がっていってしまってそんなことはなかった。
従魔死に放題で本体が弱点って性質上、従魔封じて本体を逃げる暇なくぶち倒すって方向にしか難易度を上げる手段がないのよね。
ストーリーに関しても驚きの展開や伏線のようなものがまったくないので単調極まりない。
エンディングが複数あるらしいけどそこまでやる気すら起きなかった。
バグやシステム回りにそこまで悪い部分がなく、中身が純粋につまらないって言うストロングスタイルなゲーム。
グラフィックだけはかなり頑張っていると思うのでそれだけを目当てにすべき。
ただそれなら「公式サイト行ってあらすじ読んで壁紙手に入れればそれでもういいんじゃね?」って気がしてならない。
適当評価:☆☆