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フリカツ購入したのでレビュー
買ったのはvita版
PS4と迷ったけど、据え置きでやるならPCで片道やればいいのでは?と思ってしまったのでvitaにしてみた
一応知らない人のために補足すると、このゲームは「片道勇者」と言うPCフリーゲームを原作にしたもので、自分はそちらをプレイ済みなのでそれとの比較が多くなっています

●良いところ
・コンシューマーで片道勇者がプレイできる
フリゲとは言え日本ではPCゲーのユーザーは壊滅的なのでそれが知名度の高いコンシューマーに来たのは片道ファンとして嬉しい
vita版なら外でプレイもでき、セーブとスリープを合わせれば空いた時間に気軽にプレイできる

・各種追加要素
ある意味フリゲらしいちょいヘタな絵から商業ゲームらしく綺麗な絵になり、キャラクターに声も付いたので華やか
片道では11種類だったクラスも全部で20以上あるとのことなのでプレイの幅も広がった
お城の兵士以外の仲間がデフォ配置でいたり、手に入りにくかった馬が犬小屋に確定配置されてたりで仲間関連の充実に力を入れてるようにも感じた
内容に関してはあまり変化がないが、武器の種類に関してはそれなりに追加されている
基本的に片道プラスでできることはほぼそのままなので内容的には片道勇者プラスプラスみたいな感じの純粋な追加版だと考えていい

↓ネムリは片道キャラの中で唯一続投……だがなんか変態になってる
これにかぎらずHなとかドMなとか付いているわけでもないのに変態なイベントが多い
2015-07-31-125120

↓ドラゴンとゴーレムはなぜか巨大サイズになって威圧感アップ
ただし能力はそのままっぽいのでぶっちゃけそんな強くない……どころか室内の狭い道に引っかかって可哀想なことになってることも
2015-07-31-145942

●悪いところや気になったところ
・変化が少なすぎる
地形やモンスターはもちろんのこと、アイテムやスキルも効果自体は片道プラスと同じものが大半
そのわりに名前に関してはほとんどのものが変更されているのでガワだけ変えて新しいゲームに見せかけてる感がしてしまう
世界生成のロード時にある物語風ヘルプだとかクリア後の評価とかもどこもかしこも見たことあるものばかり
ハッキリ変わっていると言い切れるのはキャラクターと音楽、追加されたクラスくらいなもの
もちろん片道にはなかった装備や敵などもあるにはあるが95%は片道プラスと同じ内容だと思っていい

・カクつく場面がある
処理が軽いところではそこまででもないのだが、一部のところでは普通にプレイしていても動きにカクつきを感じる
特にダッシュ時はガクガクと言ってもいいほどで高速移動していると思えないほど
そのせいか物を投げるときに投げるコマンドを選択したあとアイテムウィンドウが閉じる前に投げ終わっているって現象も起こる
プレイに支障が出るほどではないが、PCゲーと違ってスペック固定のコンシューマーでなぜこんなひどくなってしまうのが疑問

・操作性や快適性が悪い
片道プラスであったスキルをワンボタンで使えるショートカットがないのがかなり痛い
特に理術士やスプリント持ちのクラスは頻繁にスキルを使うのでショートカットの存在しない片道無印並に面倒になってしまった
ズームなんかいらないからタッチパネルに操作当てるとかLRボタンとボタンの組み合わせで上下左右の4つにセットしたスキルは使用できるとかしてくれればよかったのに
L2R2が使えるPS4ならそうでもないかと思ったら公式サイトで見れる説明書には書いてないので変わらなさそうな予感
あと、vitaのボタンの問題かもしれないが斜め移動がかなりやりづらい
十字キーだと上下と左右をしっかりと入力しないと反応せず、スティックだと斜めの判定が狭いのか斜めに動いてくれないときがある
コントローラーの使えるPS4版ならばだいぶマシだとは思うが……
その他にも満杯のときに拾ったアイテムを使えない、装備しているものを投げられない、連続攻撃の表示などがキャラの真上に出てくるので敵のHPバーと被って見えなくなる(片道では敵HPバーの上に出てくる)、矢をまとめて売れない、特徴選択時にコマンドが選択済みのもの固定されるので選びづらい、など片道では問題なかったのにできなくなっていたり悪化していたりする部分が多々見受けられる
スタミナが回復しないバグもあり、条件不明だが歩いても食ってもまったく回復しない現象が起きる。もちろん片道ではこんなものは起こらない

・追加要素が蛇足
罠は完全に無駄要素
そもそも一般的なローグライクと違ってフィールドがだだっ広く、闇に追われるシステムのせいで一箇所に長く滞在することがないので罠を警戒して歩くというのがまったく合わない
それをわかってて片道では実装しなかったのだろうけど、この手のゲームではお決まりだろうってことで安易に追加してしまったせいでイライラを増加させるだけの要素になってしまった
特に錆で装備が弱体化されるのが大問題で、一個付与されるだけで鍛えた装備がまったく使い物にならなくなるのに取り除く手段が追加されているわけでもないのでヘタすると死ぬ以上の大打撃を被る
一応罠はアイテムとして自分が使うこともできるが、威力が低すぎたり発動しなかったりするので使いものにならない
↓錆びついたファイティングナイフ
連続必殺重視のナイフだからまだマシだが斧や槍、防具に付いたらひとたまりもない
2015-08-01-203652

敵関連ではただでさえ強かったスケルトン系列がクラスによっては死霊発生だけで詰むと言ってもいいレベルになってしまったのが問題として挙げられる
片道でも対処しづらいのは同じだったが、知覚範囲の狭さと特殊能力がないことで何とか切り抜けられるようにバランスが取られていた
それを槍だの弓だの特殊能力を持った骸骨がうじゃうじゃ出てくるようになってしまったので斧および壁壊の付与がある武器を持っていないとそれだけで死ぬと言っても過言ではない
↓片道でも難所だった大洞窟だが、スケルトンがわんさか出てくるのでキチガイ難易度に
2015-08-01-142542

他には分裂からの連続自爆で延焼地獄のフライングボム、ナユタの実を確定ドロップで良い意味で食糧事情が崩壊するマンドラゴラなどやはり追加された敵のひどさが目につく
全体的に敵の強化や罠の存在で困難な状況が起きることが増えているのにプレイヤー側が取れる行動は片道プラスからほとんど変化なしなので難易度はかなり上がっている
ただ倉庫なし最高難易度でも慣れればかなり行けた片道と違って、倉庫使用推奨で少しづつ強くなっていくゲームと考えればそんなに悪い面でもないかもしれない
追加されたクラスに関しても数だけ見れば片道勇者より多いのだが、得意苦手武器を弄ってスキルの名前だけ変えて効果同じようなものばかりのコンパチクラスと言ってもいいものばかり

●総評
かなりこき下ろしてるけど名作の片道勇者プラスがベースになっているので決してクソゲーではないし、むしろ片道をやらずにこれから入った人には良ゲーと言えるかもしれない
自分も今のところはクラス開放を目指しつつ何だかんだで楽しんではいる
だが、片道の良さであったテンポの良さと程よい難易度がなくなってるうえ、無駄な追加要素と操作性の悪化と言う問題が付いてきてしまった
ほぼ同内容の原作が500円で買えると考えると追加要素を加味しても微妙であり、ハッキリ言ってこれを買うなら片道勇者プラスを買ったほうがいい
そちらはPCゲーとは言え、高いスペックが必要とされるわけでもないのでコンシューマ機で遊ぶメリットも薄い
vita版は外で遊べるのが唯一にして最大のメリット、PS4版はもしかしたら操作性やカクつきがコントローラー使用&高スペックのおかげで気にならないかもしれない
ってか日本の普及率的に考えると据え置き版はPS4じゃなくてPS3で出した方が売れたのでは?思ってしまう
そして、片道勇者をやったことある人は残念ながらスルー推奨
追加要素が微妙かつ片道から変化がなさすぎて飽きが来るのが早い


適当評価:☆☆
片道勇者未プレイなら☆☆☆
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